千と千尋の神隠しの興行収入を抜き、
国内の歴代興行収入ランキングで1位となった鬼滅の刃。
その勢いは止まらず、今もなお売り上げを伸ばし、
現在は381億円を突破したとのことです。
https://mantan-web.jp/article/20210301dog00m200058000c.html

鬼滅の刃といえばマンガが原作というのはみなさんご存じかと思いますが、
アニメのみならず今や漫画原作のドラマや映画がたくさん制作されています。

2003年2月号の広告の第一特集は「日本は漫画なのだ”!」でした。


印象深い表紙が本屋で目立っていたのを思い出します。

その中の「大断言2003」というページにこんな記事がありました。

2003年はまさに”今”漫画原作の実写作品が増えてきていたところでした。
それから17年、予言通りと言いますか、順当に漫画原作作品は増え、
2020年は1年で40本以上制作されています。
下記HMVのサイトより
2020年春
2020年夏
2020年秋
2020年冬

あらためて、漫画原作のドラマがこんなにも制作されているのかと驚きます。
容易に漫画原作に頼ってしまうのもどうかと思いますが、
面白いマンガたくさんありますもんね。

特集の中の、「マンガの歩き方2003」として、2003年のマンガ界の勢力図を描いたイラストです。

このとても楽しいイラストを描いたのは本田佳世さん。
現在メインでイラストを公開しているのはこちらのブログのようです。
ポートフォリオサイトとしては見やすいとは言えないので、もったいないなーとは思いつつ、
サラサラっと見た限りでは、広告に描いたイラストとはかなり違いますね。
というよりも、年代を遡ってみていくと、
かなりいろいろなタッチで描いているみたいです。

タッチにこだわらず仕事をしているイラストレーターはたくさんいます。
しかし、いろいろなタッチで描くというのは仕事を得る上では不利になることもあります。
出来上がりが想像し難かったり、安定性が感じられなかったり、
実際にお仕事で何度かやり取りをして信頼関係が出来ていないと、
イメージしているイラストに特化したイラストレーターに発注した方が安全ですからね。

何度か仕事をしているうちに、
どうしても対応できるイラストレーターが見つからない・・・ダメ元で〇〇さんに相談してみよう!
なんて声がかかることがあるかもしれません。
そんなことを繰り返していった結果様々なタッチで描くことになるのかもしれませんし、
もしかしたら、依頼があったときに、
こんなタッチでも描いてみました
と、バリエーションとして見せて少しずつそういう信頼を得たのかもしれません。

様々なタッチで仕事をするのは、いつも新鮮な気持ちになれるし、
〇〇さんなら大丈夫と信頼してもらえてこそなので、イラストレーター冥利に尽きますよね。
しかし、そこに至る道は特定のタッチで仕事を得ていくより険しいのは間違いないと思います。
それだけに、いろいろなタッチで仕事をしているイラストレーターを見ると、本当にすごいなーと思います。

本田佳世さんの現在のwebはブログがメインということで、
イラストの営業としてみると、少し不利であることは否めないと思います。
しかし、この様々なイラストのタッチの仕事を見るに、
すでに多くの信頼してくれている仕事相手が複数いて、
そういったところから仕事を得ているのではないか、
だからここで積極的に仕事を募集しているわけではないのかもしれない、と考えると
これはこれでいいのだ、と、思わず誰かの口癖が出てしまうのでありました。
(宇野)