徳間書店『からさんの家 まひろの章』および『からさんの家 伽羅の章』の装画を制作しました。
[著者:小路幸也 / 出版社:徳間書店(2023年8月・9月 刊行) / 装丁:AFTERGLOW]

徳間書店の文芸誌「読楽」にて連載されていた際に挿絵を描かせていただいた『からさんの家』が単行本化されることに伴い、書籍の装画も担当させていただきました。
「まひろの章」と「伽羅の章」の上下巻に分かれているため、それぞれの巻の特徴を意識しながら、繋がりがわかるよう制作しています。

「まひろの章」は、からさんの家を全面的に見せるようにしたいと考えました。
主人公・まひろが初めてからさんの家に来た場面をイメージして、レンガ造りの家にまひろが驚いている心境や、これからの新しい生活への期待などを表せるよう、まひろの目線と同じ、少し見上げるようなアオリの構図にしています。

「伽羅の章」では、まひろの章と同様、からさんの家を全面的に見せるようにしましたが、まひろの目線で物語が綴られていた前章から、からさんの目線へと変わるため、からさんから見た家の住人たちの日常が垣間見れるようなイメージにしたいと考え、前章とは別構図の俯瞰で描写しました。